安倍政治を許さない政党・政治団体と市民との討論会 報告

文責:藤井

日時: 2015年10月18日(日)13:30~16:00

場所: 名古屋市民会館 第一会議室

参加政党・政治団体
 日本共産党愛知県委員会:石山書記長
 社会民主党愛知県連合:伊藤幹事長
 新社会党愛知県本部: 保田委員長
 緑の党・東海: 尾形慶子共同代表、鬼松成剛運営委員。

参加者:105名

1.主催者より問題提起:池住(~14:00)

2016年7月参院選に向けて

2.各政党から応答報告(各10分。~14:43)

(1)共産党 石山さん

@ この間の安倍政権に対する見方は、池住提案に同感。

@ 9月19日に戦争法採決が強行された日の内に中央委員会を開いて、志位委員長名で「戦争法廃止のための国民連合政府をつくろう」と呼びかけた。内容は、以下のようである。

 ①広範な人々が自発的自覚的に立ち上がったが、今後は一国も早く戦争法を廃止するために立ち上がろう。安倍政権を打倒しよう。
 ②廃止するには、国会で廃止勢力が多数を占め、国会で廃止を決議すること。昨年の閣議決定を撤回すること。これらのためには、新しい政府が必要。戦争法廃止・立憲主義という一点で共闘をする。
 ③そのために選挙協力を行おう。野党が協力をして選挙でたたかおう。

@ 民主党大塚議員や近藤議員とも話し、愛知県弁護士会副会長とも話をした。

(2)社民党 伊藤さん

@ 先日全国レベルの会議があり、社民党としても共産党の国民連合政府の提案を高く評価している。ただし、戦争法廃止だけでやるのか、特に辺野古新基地問題、派遣法、消費税も含めて合意が必要ではないか、そうしないと新しい日本の展望が切り開けないのではないかと考えている。

@ 愛知県での取り組みであるが、本部から吉川幹事長代理が来て、愛知で一人出せという強い要請があった。選挙費用は基本は党から出る。ただし一方で共同でやれないかという検討もしている。焦点は、民主党が二人目をどうするかだ。全国レベルで比例で当選させるためには、選挙区で候補者を出すのが一番票を取りやすい。早く決めたい。

@ 個人的感想だが、戦争法が成立するようになったのはなぜか。河田昌東さんが「国民の責任」と書いているが、私もそう思う。私は色覚障害であるが、沖縄も原発被害者もマイノリティで切り捨てられている。今こそマイノリティに目を向けないといけない。

(3)新社会党 保田さん

@ 新社会党は、地方議員は100人くらいいるが、国会議員は小選挙区制になって国会議員を出せなくなった。

@ 国政選挙では、社民党、共産党とどう協力するかと、やってきた?
 民意が反映されない選挙制度の下で憲法改悪がされつつある。一方で残念ながら戦争法反対運動が大きく盛り上がっても自民党支持率はあまり下がらない。

@ アベノミクスが100万人の雇用を生みだしというが、非正規雇用労働者が106万人も増え、正規雇用労働者が50万人も減ったし、賃金は下がっている。アベノミクスにだまされてはいけない。また、倒産件数が減ったというが、一方廃業が3万件と増えている。

@ 新社会党は6月に全国大会で「参議院選挙闘争で憲法破壊発議を阻もう!」という呼びかけをした。全国比例区に共同の確認団体を形成して臨もうという提案である。基本的な政策は、①集団的自衛権行使反対、②辺野古新基地建設反対、③脱原発推進、④格差と貧困の拡大に反対し国民生活を守ること、である。
 愛知選挙区において共同で取り組み意思はある。

(4)緑の党

①鬼松さん

@ 戦争法を廃止することが必要。安倍政治を許さないために、反戦争法の5政党の協力が必要。まずは参議院選に勝利すること。

@ 愛知選挙区で、反戦争法のワンイシューで共同擁立することを提案したい。民主党1人、共産党1人、比婆広い人が投票できる候補者1人の3人を擁立して当選させたい。そのために各政党との話し合いを進めている(9月に新社会党と話し合った)。

②尾形さん

@ 緑の党は、愛知選挙区には候補者を出さない。比例区は検討中。市民の会が当選運動・落選運動をやるのなら、市民運動の落選運動の核になるのではないか。

@ 継続的な大規模な共同行動として、若い人のセンス(18才の人にやさしく書いてもらうなど)でつくったチラシを何枚も印刷して、県下で戸別訪問できないかと思っている。戦争法のワンイシューでいくのか、複数のイシューでいくのかなど検討が必要。

3.全体討論

(Aさん) 茨城県常総市の被災者だが、9月17日に川が決壊。その3日後に法案を通した際、「国民の生活と安全を守るために」通したと言う首相に怒っている。戦争法は問題が多すぎる。何を訴えればよいのか?

(Bさん) 70年安保法闘争では学生運動が盛んだった。今学生運動がない。各政党ももっと学生に目を向けて欲しい。

(石山さん) ①戦争法の問題点は、駆けつけ警護の問題、集団的自衛権の問題などある。9条を破壊するもの。 ②学生はこの問題では頑張っている。

(伊藤さん) ①被災者なら被災者の立場から訴えればいいと思う。基本的人権の箱の中に、一つ一つ埋めていく必要がある。 ②昔は産学協同に反対していた。今は軍学共同になりつつある。この問題を学生も含めて取り組んで欲しい。

(保田さん) 安倍は、辺野古新基地建設についても「平和と安全のため」というが、全く軽いし、問題。 ②若者の運動に励まされている。

(鬼松さん) 昔のような学生運動を再びというのはむつかしい。そういうエネルギーを今の学生は持ち得ていない。しかし、話を聞いて考えてくれる人にはついていくと思う。親密に意見を聞くことが重要。

(尾形さん) アメリカに協力して戦争するという点が重要。話しかける相手によってポイントが異なる。寄り添うことが大切。

(Cさん) 4政党は、戦争反対、辺野古新基地建設反対、脱原発、反貧困、労働法制改悪反対・労働者の権利擁護、反TPP、明文改憲反対、という点では共通認識。連携してやっていけるはず。

(Dさん) 一番大きいのは立憲主義の問題。安倍は独裁政権。クーデターを起こしている。民主主義を取り戻すことが重要。

(Eさん) 小沢さんが「オリーブの木」方式を提案した。選挙の時だけ名簿を一緒につくろうということだが・・・。

(保田さん) 確認団体として、政策が会うところは全て話し合う。共産党とは話し合いできていない。

(石山さん) 今の非常事態に、立憲主義という一点で連携しようと呼びかけている。選挙協力の仕方については、今始まったところであり、」今こうだとは言えない。

(伊藤さん) オリーブの木方式は、民主党が初めて言い始めた。その後社民党が。今回小沢さんが言い始めた。もともといろいろな運動があるところで成立するのだが、小沢さんの提案はちょっと違う。

(尾形さん) 選挙区では協力して誰かを当選させたい。

(Fさん) 憲法98条では、憲法に会わない法律はダメとなっている。今度の選挙では、98条バッチを広めてはどうか?

(Gさん) 戦争が始まると、防災予算がガクッと減る。与党を13人落とすと過半数割れになるとのことだが、定員4人中、3人というのはそういう位置づけか。反原発という観点から、電力自由化になれば不買運動をすればよい。

(Hさん) 安倍は、罠を仕掛けてくる。チラシを配ったように、金のために動いている。コーポラティズム(注:政策決定に労組などの団体を参加させるシステム)に焦点を当てないと勝てないと思う。

(石山さん) 選挙協力をつくろうとすると、戦争法廃止・立憲主義の一点でやるのがよいと考える。

(伊藤さん) 電力が足りる足りないに関係なく原発は止めるべきという主張である。電力をなるべく使わないような社会。不買運動するのはよい。

(保田さん) 選挙に行かない人が多いのではないかと思っている。反戦争法の運動を選挙に結びつけないといけないと思う。

(尾形さん) 不買運動賛成。緑の党としては、連合政府というのではなく、まず戦争法廃止で選挙協力と思う。

(Iさん) 共産党の提案をもう少し聞きたい。「連合政府」といわれるとついていけない。

(石山さん) まず参議院選挙で協力、次の選挙でも協力。与党が過半数割れになると、どういう政権をつくるのかが問題となる。だから今から自民党政権に代わる、こういう政権をつくるというのが責任ある態度だと思う。来年勝だけでは政権はとれない。

(池住さん) 14人で過半数割れだが、次世代などの野党を考えると、20人落とすことを目標にすべきと思う。来年の選挙後も、次の選挙、その次の選挙もと、取り組む必要がある。

(Jさん:長野県) 11月1日に今日と同じような決起集会をする。神戸も岐阜も知っている人がいる。全国的にこういううねりをつくって行こう。2003年長野5区で予備選挙したが、共産党、社民党、民主党も一緒にやらなかった。100人で予備選したが、見事に落選。来年は落選運動をするのがよい。

(Kさん) 公明党は必死に選挙に向けてやっている。我々も余程覚悟してやらないといけない。

(佐藤さん:神戸) とてもいい雰囲気だ。今度の参議院選は決定的に重要。安倍の思うようにはやらせない。過半数をとれば、戦争法を執行停止にできると岸井さんが言っていた。戦争法廃止と言っているだけでなく、過半数を取って執行停止にするためにやろう。
   われわれも市民の会と同じような集会をしようとしたが、「赤旗」で「建設的な場ではない」とされてしまった。しかし、今回志位委員長に手紙をだした。いろいろあるが、粘り強くやって行こう。

4.主催者より閉会の挨拶(河田さん)

@ 後半年と言ってもあっという間に来る。今日の討論を踏まえて、反安倍勢力がまとまってどう臨めるのか、今日が出発点である。今後もみんなで考えていきたい。

上記の.ワードファイル

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